プレックスプログラム レポート

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「インフォグラフィックス」

2017年10月25日(水)

bowlgraphics代表/アートディレクター 

徳間 貴志 氏

Takashi Tokuma

<PROFILE>

2002年に「bowlgraphics」を設立。アートディレクター・グラフィックデザイナー・イラストレーターとして活動。雑誌(MONOCLE、CasaBRUTUS、WIREDなど)やWEB、横浜市のアート&カルチャー事業など多方面で活動。最近は経済産業省の各種政策事案などの可視化への取り組みに参加。WEB上でのインタラクティブ・インフォグラフィックスやインフォグラフィックスの連載、ピクトグラム、教科書の図案、企業内のIR情報のお手伝いなど、情報の可視化を軸とした多方面での取り組みが増加。著書「クリエイターのための3行レシピ 地図デザイン」2007年。2011年度「ツタグラ賞」受賞。

徳間 貴志 氏

第1部:講義「インフォグラフィックス」

講義1

今回のプレックスプログラムは2回目のご登壇となるbowgraphics代表の徳間貴志さんに行っていただきます。徳間さんはグラフィックデザインはもちろん、インフォグラフィックスという、いわゆる情報、データ、知識を視覚的に表現したデザインも数多く手がけており、幅広くご活躍されています。近年、デジタル技術の発達につれ、そんなインフォグラフィックスの重要度も増し、多くの人たちにも認知されるようになってきました。昨今、改めて注目されているインフォグラフィックスについて徳間さんにお話ししていただきます。それではプレックスプログラムのスタートです!

講義2

データから分析し、一つの情報として作り上げてそれをユーザーに提供する。そしてユーザーがそれを見て気づきを得て、やがて知識へと昇華させる。それこそがインフォグラフィックスの役割だと徳間さんは言います。同じようなものでデータビジュアライズと混同している人も多いですが、こちらはデータの可視化。データビジュアライズの主役はあくまで「データ」であり、「情報」が主役になったものこそがインフォグラフィックスになるとの事。ユーザーに伝えたいことがデータなのか、情報なのか、それによってよって表現方法もその時々によって変化させていかなければなりません。

講義3

徳間さん曰く、東日本大震災の起こった2011年頃からインフォグラフィックスなど情報の可視化のニーズが急速に高まってきたと言います。大量に可視化された情報を自分事として捉え、自ら分析し、そして考えて行動する必要があった事がその要因の一つです。そしてこれから先、スマートフォンのアプリケーションをはじめ、数々のアイコンやピクトグラムなど、情報の可視化されたものがどんどん身近な存在へと変わりつつあります。だからこそデザイナーの力でより伝わりやすいものへと作り上げることが大切だと言う徳間さん。生徒たちも真剣な表情で聞き入っています。

講義4

また、インフォグラフィックスを手がける上で洞察と観察の重要性を説く徳間さん。「インフォグラフィックスの力で、人間が直接見ることのできない現象や事象、関係性を見ることを可能にする。言わば、隠れた事実を見えるようにして新ユーザーに新しい発見を促しています。そのためにはその情報の本質を見極めることが大切であり、だからこそインフォグラフィックスは緻密に設計された偶然性をもたせる設計にしなければなりません。そう言った点においても、情報の観察と洞察はすごく重要なものなんです。」と徳間さん。どれも参考になるお話ばかりです。

講義5

また、表現の方法次第で、ミスリードが起こったり、印象操作によって都合のいいことだけを見せる事さえできてしまいます。だからこそ正しく見せる。たとえば円グラフだと広いものは多く見えてしまったりして可視化がうまくいかなかったりします。そこをどう正しい数字で正しく表すことができるか、そもそもその情報を伝えるのに本当に円グラフでいいのか、もっとわかりやすい表現方法があるのではないか、そういった問題をうまく解決することがデザイナーの腕の見せ所だと徳間さんは言います。講義は大いに盛り上がり、まだまだ話題は尽きないですがこれにて前半は終了です。

第2部:ワークショップ「セルフ イントロダクション」

ワークショップ1

後半のワークショップ、今回のお題は「Self Introduction」です。自分のことを可視化する、いわゆる自己紹介インフォグラフィックスに挑戦してもらます。自分の情報+データで表現し、例えば自分のからだ+数値をグラフを使って表したり、自分の人生+年齢を時系列で表したり、表現方法は自由です。また他人が見ても自分事だと考えられるように比較や分類も加えてながら作り上げていきます。。前半の徳間さんのお話を上手く課題に生かしてほしいと思います。

ワークショップ2

それでは発表していきます。最初の発表は、自分のふところ事情を年表に合わせてグラフ化したアイデアです。黒字や赤字と自分自身のその時の状態をうまくインフォグラフィックスに落とし込んでいます。続いては、曜日ごとにどんなものを飲んでいるかをインフォグラフィックスとして表現したアイデア。月曜日はサワー系が多い、週末はビール系が多いなど可視化することで自分の新たな発見にも繋がったようです。他にも自身の身長とゲームキャラクターの大きさと比較させてみたり、会社でのランチ事情にうまく比較要素を加えて可視化させたりとユニークなアイデアが数多く発表されました。ワークショップを通してインフォグラフィックスについて楽しみながら学ぶことができたのではないでしょうか。

総評

最後に徳間さんから総評です。「私はインフォグラフィックスというものはストーリーをナラティブに変換できる装置であり、デザイナーの役割は気づく喜びという機会を作り上げてあげることだと思っています。その人がそれを見たときにそうなんだだけで終わらすのではなくて、その先の不明瞭な部分を気づかせてあげる。それがとても重要で、だからこそ、そのデータの持つ本質的な部分をちゃんと洞察し、どう表現すればいいかを見極めた上で作っていってほしいと思います。」徳間さん、本日はありがとうございました!

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