プレックスプログラム レポート

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「明日から使える『編集思考』」

2016年6月15日(水)

博報堂ケトル
クリエイティブディレクター/編集者

石原 篤 氏

Atsushi Ishihara

<PROFILE>

1977年生まれ東京都国立市出身。法政大学大学院工学研究科建設工学修了。
2002年博報堂入社。プロモーションデザイン局に配属。2007年11月より博報堂ケトルに所属。プロモーション発想で、広告・PR・SPの枠組みを超えた統合型コミュニケーションの仕事を行う。業界ウケの新しそうなことより、"人を動かす足腰の強いリアルなプランニング"が強み。
主な仕事に「MOSDO!(モスバーガー×ミスタードーナツ)」「Mercedes-Benz Connection(メルセデスベンツ日本)」「StarFes.(JTセブンスター)」「flumpool 太り過ぎでギタリスト休業&ダイエットプロジェクト(A-Sketch)」「忍者女子高生(サントリーC.C.レモン)」など。カルチャー誌「3<SAN>」編集長、フリーペーパー「Village Vanguard Magazine」編集長。

石原 篤 氏

第1部:トークショー「明日から使える『編集思考』」

講義1

プレックスプログラムに初登壇!博報堂ケトルクリエイティブディレクターの石原篤さんが今回来てくださいました。講義の冒頭、スライドに映された本日のテーマは「明日から使える『編集思考』」。一体「編集思考」とはどのようなことなのか?受講生も注目する中、講義はスタートしていきます。まずは石原さん自身の自己紹介からです。お話の中で、石原さんの名刺の肩書きには「クリエイティブディレクター」と「編集者」が並列して記載されていることに触れました。旧来のクリエイティブディレクターとは違う仕事をしたいという思いを名刺に反映しているそうです。

講義2

ここから本題の「編集思考」についてお話が始まります。編集思考とは何か?それは「関係性を連想すること」と石原さんは語ります。AとBという対象があれば、それは同じ関係なのか、似ている関係なのか、それとも逆なのか、様々な関係性の例を具体的な例を交えてわかりやすく受講生に説明していきます。モノ、コト、ヒト、それぞれはそれ自身が単体で存在しているのではなく、その周辺や環境には必ず何か関係性が発生しています。仕事をしていく中でも、対象そのものばかりを見るのではなく、そこから広がる関係性をどれだけ想像し、連想ゲームのようにつなげていくことが大切だと石原さんは続けます。

講義3

次に、実際に編集思考を使って何が生まれたか、具体的なクリエイティブアウトプットの紹介です。編集思考で生まれた「コンテンツ」「商品」「お店」「シナリオ」を、それぞれの事例ごとに石原さんはコミカルにわかりやすく説明してくださいました。どの事例も、有名な商品や一度は耳にしたことのある話題で、それらが生まれるまでの経緯や成功要因のポイント、打ち出し後の社会へのインパクトなど、受講生の興味を強くひくものばかりでした。また、それぞれの事例の企画立案の考え方をロジカルに説明されており、受講生のメモを熱心にとる姿や石原さんの言葉を聞き逃さまいと真剣に聞く姿が印象的です。

講義4

一通りの事例を紹介した後、石原さんは編集思考に加えて、ものごとを考える際に「キーマン」を探すことが重要だと話します。対象となる商品・サービスの周りの関係性を編集思考で考えることだけではなく、その関係性の中で誰がキーマンになるかを同時に考える必要性を話されました。商品・サービスを普及させるための仕組み作りの方法として、石原さんはキーマンを起点に連鎖反応を起こした例を挙げながら具体的に示していきます。企画「本屋大賞」であれば書店員を、「ネスカフェ・アンバサダー」であれば社内デスク・管理部をキーマンとして、それぞれ普及したことについて触れました。クリエイティブな方法論が詰まった石原さんの講義はあっという間に時間が過ぎ、ワークショップへと移ります。

第2部:ワークショップ「キーマンブランディング実践編」

ワークショップ1

気になるワークショップのお題は・・・あるタレントが新しいブランドを立ち上げるという設定。そこで考えるのは、「誰をキーマンに設定して、どんなブランドを作るか?」というお題です。講義でも触れたキーワード「キーマン」を実際に考えて、企画立案してもらうこととなります。「どういうヒトを巻き込んだらうまく連鎖を起こせるかを考えてみましょう。想像、妄想をしてください!正解はないです。」と石原さんからのアドバイス。果たしてみなさん、どんなアイディア・企画を短時間で生み出すことができるでしょうか?それぞれグループに分かれて早速スタートです!

ワークショップ2

各グループ、どんなブランドを立てればいいのか、そしてそのブランドを動かすためのキーマンは一体誰に設定すればいいのか、これまで石原さんが講義で話された内容を思い出しながら内容を詰めていきます。講義を聞いている間は十分理解したつもりでも、実際にコンテンツとして形にするとなるとやはり難しい。みなさん悪戦苦闘しながらアイディアを出し合っています。タレントだけを捉えるのではなく、どのような関係性を持たせればうまくいくのか、みなさん果たしてうまくまとめることはできるのでしょうか?

ワークショップ3

グループの発表がいよいよ始まりました。各グループ、違ったキーマン、違ったアプローチでブランドを考えた発表が続きました。着物ブランド、新しいお葬式、魚屋さんなどなど・・・全く違うジャンルのブランドやアイディアに、石原さんも「すごく面白い!」と各グループの発表に感心されていました。また、各グループにフィードバックで、そのブランドのキーマンに選んだ人は本当に適切か?そもそもその企画はキーマンが機能するのか?など、各グループが考えたブランドや企画がより生きるようにするためのコメントもしてくださいました。

総評

ワークショップも終盤、石原さんから総評をいただきました。「今回参加してくれたこの学校の生徒さんは、とにかく雰囲気が最高でした!ワークショップの発表がみなエネルギッシュで、私自身、力をもらいました。今日ここで話したことは、編集思考の方法もそうですが、考えるその人自身のパワーや周りを巻き込む力も必要となります。みなさんはそんな力を持っていると思います。今回話したことは、『関係性を連想する』。それに尽きます。編集思考で仕事を捉えながら、みなさん自身の関係性の中でキーマンを見つけられれば、新しい道が開けてくると思います。」笑顔でそう締めくくった石原さん、本日はお忙しい中貴重なお話をありがとうございました!

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