空間ができた時の高揚感が広がるようなキャリアを積みたい。
地元は福岡の田舎の方だったのですが、“いいかっこしい”で街に出て服を見たり、美味しいものを食べるのが好きでした。高校の時、そんな高揚感を覚える店のデザインに憧れて、自分もいつしかデザイナーになると決めたんです。建築専攻で進学しましたが、躯体の設計がメインで、物足りなくて。本当は入りたかったデザイン寄りの大学への未練や、大学の就活でも第一志望のデザイン会社には通らなかった悔しさがあり、内定が出た会社の入社を辞退して、改めてデザインを学ぼうと東京に出てきました。
この学校の魅力は、大学と違って現役のプロのみが講師をしているところ。ソフトの使い方ひとつとっても、いざ仕事をする際に困らないような現場の最新情報を交えながら教えてくれます。
クラスには、デザインに近しいことをしてきた人と、そうでない人がいました。自分は建築を学んでいたので前者ですが、意外と後者の人に触発されることが多かったですね。発想がとても柔軟で、負けていられないと思いました。逆に、課題提出時に休む人もいたりして...自分からすると謎ですね。この学校で学ぶことは、一般社会からみればイレギュラーな道で、それでも現状を変えたいと思ってる人が集まっているはず。入学した当初の熱意や覚悟は、皆、同じなのに。最後まで向き合わないのはもったいないなと感じます。
在学中、生活全てをデザイナーになるために費やしたような1年でした。プロの集まりやセミナーに行ったり、偶然知っているデザイナーに出会って話かけ、事務所の手伝いをさせてもらったり、「デザイナーを目指している」ことをいろんなところで発信してきました。そして今、『Jamo associates』で、デザイナーとしてのスタートを切ったところです。いずれは、自分の名前を掲げてやっていけるようになりたいですね。思い出すのは、大学時代に携わったお店のオープン日に、人びとが集って「おめでとう!」と祝福していたシーンです。自分も嬉しかった。例えば、そんな喜びが、空間のスケールと共に大きく広がっていくようなキャリアを積みたいです。