ずっと取っておきたい、そう思える雑誌をつくりたい。
前職はアパレルで、販売員をしながらディスプレイによる販売促進を行っていました。色々と制約のある中で、商品の魅力を引き出し、売上を取れるようなディスプレイを日々考えていましたが、服が売れるとディスプレイは崩れてしまいます。今思うと、自分で創ったものを形に残したいという願望が、グラフィックデザインに繋がったんだと思います。前職を辞めてからは、その次の転職についてすごく悩みましたね。知り合いにデザイン職に就いている人がいたので話を聞いてみたり、求人票を見てみたり、いろいろ調べたり…。でも、最終的には「やってみなければ分からない」という気持ちで学校に飛び込んだんです。 元々パソコンが得意ではなかったので、本当に大変でした。自分の出来なさ加減に苦労しましたね。受講中に自分の作品で満足したことは一度もなかった気がします。ただ、制作している最中は夢中になって楽しいし、自分がこだわった点を褒められると嬉しいし、評価されると「間違ってなかった」と励みになりました。通常授業の講師や、プレックスプログラムの講師、選抜クラスの講師…色んなプロの“考え”や“デザインとの向き合い方”に触れられたのも、本当に勉強になりました。 私のデザインの源となっているのは、ひたすらリサーチすること。全く違う職種の人と話をしていてもヒントはたくさんもらえます。ただ、実際に仕事で制作するとなると、「クライアントの想いを出来るだけ聞き入れたい」と思うが故に苦労も多いです。その全ての想いをデザインに繋げることが出来る人もいるだろうけど、表現しきれなくて。自分としては悔しいと思うことばかりです。でも、そのことが原動力になっているのかもしれません。 現在は、『ダイナマイトブラザーズシンジケート』に勤務。アシスタントデザイナーとしてスタートを切りましたが、本当に頑張らなければいけないのはこれから。将来は、雑誌のアートディレクションを一冊丸々やりたいです。特にカルチャー系やライフスタイル系の雑誌に携わりたいです。かっこいいデザインの雑誌って読んだ後も取っておきたいと思いますよね。そんな雑誌を作れたらと思っています。
グラフィックデザイン専攻へ