“デザイン”という手段を通じて、人に優しくありたい。
子供の頃から絵を描くことが好きで、将来はそういうことを仕事にしたいな、と考えていました。それでインテリアデザインの業界に飛び込んだのです。ただ、専門教育を受けてきた訳でもないため、しばらくは現場監督として、実地で勉強させてもらっている日々でした。現場監督もやりがいはありましたが、どうしても専業のデザイナーにシフトしたいと思っていて、その矢先にこの学校のことを知りました。当時は沖縄に住んでいたのですが、商業デザイナーとしてやっていくなら最先端の集まる東京で働きたいと考えていたので、良いタイミングでした。運が良かったですね。上京してからは、日々新しいことを吸収している実感があります。デザイン発想が広がるような授業は刺激がいっぱいでした。特に、業界未経験のクラスメイトの発想は、振り切れていてとても面白かったですね。私は工事の現場を知っているので、突飛な発想には「それは無理だ」と考えてしまいがちでした。でも、そう言い切る前に「なんとかできないかな?」と考えられるようになりました。長谷川喜美さんが代表を務める『VELVETADESIGN』でデザインに向き合う姿勢を学び、次に平山学さんが代表の『TYPESEVEN』で実践経験を積みました。いよいよ独立しようと思った時、再び学校を訪れて、スタッフにグラフィックデザインも学びたいと相談しました。「自分でできるようになるのもいいけど、できる人と一緒にやったら?」という提案で、グラフィック/DTP専攻だった富樫航海を紹介してもらいました。すぐに意気投合し、一緒に『KAKERUCREATIVESTUDIO』を立ち上げることになったのです。これからは、経営の力になるようにブランディングやプロモーションについても提案できるようになりたいですね。また、自分の名前が世に出るというよりも、まずは携わったデザインで、目の前のクライアントを幸せにしたい。その時の嬉しい気持ちが連鎖的に続いて、世の中が少しだけ平和になっていったら嬉しいなと思っています。
商空間デザイン専攻へ