仕事では「人がどんなことに感動するのか」に向き合っています。
大学では油絵を専攻していました。絵を描いているのは楽しかったんですが、一方的な表現をしていたら、しんどくなってきちゃって。ちょうど、友達にロゴやポスターのデザインを頼まれることがあり、人のためにつくるデザインという進路にたどり着きました。 この学校で私が目標としていたことは、アンテナを広く張って視野を広げること。自分の世界を表現することから一線引いて、様々なものの見方でつくっていくことを強く意識しました。それでも先生は私の個性を引き出してくれて、そんな授業が楽しかったですね。個性を活かしつつ、仕事としてのデザインの在り方を教わったり、アイデアの引き出し方など教えてくれるのも視野を広げることに繋がりました。 プレックスプログラムにも積極的に参加していたのですが、面白かったのは、自分が専攻している分野以外のプロの話です。特に、建築とか空間デザインのプロセスには、グラフィックをやってるだけじゃ思いつかない発想がいっぱい。でも、根底は同じだったりするから、制作のヒントになるんです。そのことに気づいてからは、グラフィック専攻以外の修了生作品を閲覧してみたりしました。そうやって、自分の世界を表現するアート活動よりも、デザインが楽しくなっていきました。受講が終わったら、もうすぐにでも仕事現場に入りたくて、ポートフォリオもそこそこにデザイン事務所に就職しました。今、仕事をしているのはWebデザイン。グラフィックを勉強していましたが、配色や文字の配置など、デザインの要素はすごく活かされています。仕事をして改めて「人がどんなことに感動するのか」ということに向き合っているような気がしますね。学校にいて、納得がいくまで勉強するのも方法だけど、私はベースができたあと、すぐ就職してよかったと思います。実践することで身につくこともありますから。ともあれ、この学校で今の仕事やデザインを知るきっかけを作れて良かったと思っています。