かっこよければいい、そんな考えを改めさせられた授業でした。
子供のころから段ボールや木材を使って何かを作るのが好きでした。中学生の時に木工でスライド式の本棚をつくって金賞をもらったのですが、今思えば、その頃から設計をする仕事をしたいと思うようになっていましたね。 東京デザインプレックス研究所で学べてよかったのは、教えてくれる先生が、実際にバリバリ仕事をしているプロだということ。リアルに役に立つ知識が習得できるところですかね。学ぶ前は、“かっこいいデザインができればいい”ぐらいに思っていたんですが、空間づくりの基本をしっかりと考えた上で取り組むことが、実は大事だということを教わりました。大学では建築を学びながらも、デザインしたものが、実は設備が入らない非現実的なプランだったなんて、この学校で学んで初めてわかりました。結局、学生だから夢のプランしか作れていなかったんですよね(笑)。そういうことを理解しつつプランしていくと、さらにいろいろな壁にぶちあたる。デザインから入ると機能が入らないし、機能から入るとデザインがイマイチだし。それを両方うまく活かすにはどうしたらいいか…。相当悩みながら課題に取り組みました。そうやって、仕上げた商空間の企画設計プランは、就活の際に非常に役立ったんです。作品を持っていくと、結構細かく見られるんです。ダメ出しされるところもあったけど、「学生でこのくらいのレベルのものを持ってくるのはそうない」と言われ、勉強してきてよかった!と改めて思いました。 結果、大手建設会社の設計部に内定。今後は、商業施設で、その空間の中に集まるお客さんだけでなく、働いている人もイメージして設計ができるデザイナーになりたいと思います。空間の中に人が集まって、空調はうまく稼働するか、ディスプレイをどうするか、掃除はしやすいだろうかとか、そこまで深く考えてプロとして、設計していけるようになりたいですね。
商空間デザイン専攻へ