経験を積み、自分の作品の“ 軸” となるものを持ちたい。
大阪の大学で建築を専攻し、卒業後は大手住宅メーカーで営業をしていました。やはりクリエイティブな仕事がしたいと思っていたのですが、キャリアチェンジするにあたり、2次元のヴィジュアル作りこそがあらゆるデザインのベースになるのでは…と考えて、グラフィックデザインを学ぶことにしたのです。この学校には「絶対負けたくない!」と思う他の受講生たちの存在があり、その気持ちがやる気になっていました。でも、そうなるまでには結構大変で、悪戦苦闘していたのも正直なところ。僕はMac初心者で、表現したいと思っても、やり方がわからない状況でした。コツコツと復習し、技術が身につくにつれてデザインがどんどん楽しくなっていきました。今は『VELVETA DESIGN』でグラフィックデザイナーをしています。膨大な数の案件をこなすので、グラフィックだけでなくインスタレーション空間の案件全体を任されることもあります。代表の長谷川喜美さんは、一瞬で様々なベクトルのアイデアを出せるところがすごいと感じますね。見聞きしたことや経験したこと、それが引き出しの中にいっぱい詰まってるんだろうな、と。だから僕も、現場で味わう空気感を大切にし、そこで経験したことを上手くデザインに応用出来るよう心掛けています。例えば、感性を高めるため、いつも歩いている通り道に、いつもと違う時間に訪れたりします。早朝は人がいなくて見慣れた街も非日常に感じたり、夕刻は食事を調理する香り、家族の会話や朝とは違う動物の鳴き声が聞こえたり、同じ空間でもいろいろな表情を持っています。日々の暮らしの中でもデザインを意識して、将来は「僕といえば、コレ」といえるような作品の“軸”を作っていけたらいいですね。
グラフィックデザイン専攻へ