自分の大好きなことで、仕事をさせてもらっていることに感謝。
この学校に入る前は、色々な職場で働きました。不動産や病院、システム会社など。女手一つで自分を育ててくれた母に仕送りしたいと思って、まずはお金を稼ぐことを優先して仕事をしてきました。でも、どの職場でも夢中になれる仕事が見つからなかったんです。「君のかわりはいくらでもいる」と上司に言われて悔しいと思ったことがきっかけで、何か自分にしか作れないものを世に出したいと思うようになり、この学校に通うことにしたのです。もともと、服飾の専門学校に通っていたこともあって、絵を描いたり、作ることは好きでした。 仕事をしながら授業に通っていた時は、とても充実していました。いつも忙しくしていたい性格なので、課題に追われる日々も楽しんでいました。スランプに陥ったのは、受講を修了して就活のためにポートフォリオをつくっていた最中。自分にしか作れないものを目指そうと勉強を始めたのに、そう思えるものにはならなくて、落ち込んで落ち込んで、もう作れない...と言うところまで落ち込んだんです。 一旦作業をやめて、すがるように好きなイラストを描き、それをSNSにアップする日々を過ごしていました。すると、それを見た方から仕事の依頼が来るようになり、大手百貨店のディスプレイや、雑誌・書籍のデザイン、グッズなどに起用されるようになりました。このように、自分はイラストレーターになろうと思ってなったわけではありません。フリーランスでやろうということも、全く考えていなかった。だから、ありがたくて…。いただいた仕事に対して、一つ一つ思いっきりやって応えたいと思っています。 私がイラストを描くとき、そこには必ずストーリーがあるんです。例えば「あ、この2人は付き合いたてで、初めてのキスをするところだね」とか、見る人が想像を膨らませられるような絵を目指しています。自分発信でやりたいこともたくさんあって、いつか国境を越えるような仕事もしたいですね。
グラフィックデザイン専攻へ