テーマ:「思いやりにあふれた寛容な社会を実現する場」
WAT inc.代表/クリエイティブディレクター
石渡 康嗣 氏Yasutsugu Ishiwatari
- PROFILE
- 数々の飲食店の企画運営に携わった後に、2013年に株式会社WATを設立。清澄白河「ブルーボトルコーヒー」、蔵前「ダンデライオン・チョコレート」といった日本展開プロデュース・マネジメントや、三茶・蔵前・芝浦・表参道に展開する「Coffee Wrights」や大崎「CAFE & HALL ours」などの、街にとって必要な場としてのカフェの企画・運営を行っている。話題の千葉県大多喜町のボタニカル・ブランデー蒸留所「Mitosaya 大多喜薬草園蒸留所」にも参画。

第1部:講義「思いやりにあふれた寛容な社会を実現する場」
講義1
本日のプレックスプログラムは、株式会社WAT代表/クリエイティブディレクターの石渡康嗣さんをお迎えします。2013年に株式会社WATを設立された石渡さんは、その土地や場所の特性に耳を傾け、人が集まるカフェを数多く企画運営されています。ブルーボトルコーヒーやダンデライオン・チョコレートなどの日本展開プロデュースも手掛ける石渡さんに、空間をつくる独自の視点を共有していただきます。

講義2
まずお話しいただいたのは、石渡さんが持っているVISIONの「思いやりにあふれた寛容な社会を実現する」について。石渡さんは「誰が迎え入れられる「居場所(=Communityを提供する)」ことが自分のMISSIONだと話します。「そのためにはCommunity Building(お互いの人間性に触れること)、Human Food(人間らしく温かみのある食事)が必要と考えます。」

講義3
石渡さんが地域密着型のカフェとして作ったのが、大崎にあるカフェ「CAFE&HALL ours」です。このカフェでは、率先して人間関係をつくっていくスタッフ「コミュティビルダー」を設置し、お客様との関係作りを大切にしていると話します。小さなコミュニケーションから、お客様のその街への帰属意識が生まれ、結果的にその街の街づくりへと繋がるといいます。

講義4
居場所を提供するというMISSIONは、幅広い場所で求められています。「ポストコロナの集いたくなる場所として、カフェや社員食堂を求める企業も増えてきています。出社率を高め、ワーカーの皆さんの人間案系を高めていきたいという狙いがあるようです。さらに、公共施設である美術館や図書館からも、新しい価値を求めてカフェを作りたいという要望をいただいています。」

講義5
ここで石渡さんより「皆さんはカフェにどんな目的を持っていますか?」という質問が。学生からは、「家では読書に集中できなからカフェに行く」「音楽のライブを聴きにカフェに行く」「自分へのご褒美にカフェの新作を飲みに行く」などの意見が出ました。そのほとんどが食べる・飲む以外の目的であったことから、現代のカフェは多様性を受け入れる空間が必要であることが伺えます。

第2部:ワークショップ「思いやりにあふれた寛容な社会を実現するカフェのアイデア」
ワークショップ1
後半はワークショップを行います。テーマは「思いやりにあふれた寛容な社会を実現するカフェのアイデア」です。まずは4人1組になり、最近自分が受けた思いやりや、自分が行った思いやりのある行動についてディスカッションをします。「言語化してみると、最小分子としての思いやりエネルギーみたいなものが見えてきて、それはお客様にも伝わるものがあるのでは」と石渡さん。

ワークショップ2
続いて、最近行った場で印象に残った空間についてチームで話し合います。「リノベーションされている現代風のサウナに、老若男女が集っている空間が不思議だった」などの意見が出ました。「空間の話なのに人の動きの気配がする、これが場ということ。空間デザインはとても重要ですが、ただおしゃれにするだけでは誰にでも受け入れられるものではなくなってしまうと思います。」

総評
最後に「思いやりにあふれた寛容な社会を実現する渋谷カフェのアイデア」を考えます。再開発が行われていること、ベンチャー企業が多いこと、駐車場が空いていないことなど様々な観点から意見が出ました。石渡さんからは「新しい渋谷の居場所として、実践的でありながら親しみやすい空間作りの意見がたくさん出てよかったです」とコメントをいただきました。石渡さん、素敵な講義をありがとうございました。
