心に潤いを与えるオアシスとなるようなデザイン
デザインだけじゃなく自分の手で作れることがプロフェッショナルだと感じ、大学を卒業した後に木工家具の勉強をしました。かんなやのみの刃を研ぐところから始め、一つの家具を作る一連の流れを学びました。その時に作った和家具が労働大臣賞をもらったんです。それが大きなきっかけになったと思います。その後、実際に空間デザインの仕事の現場に入ってからは、製作や作図を学んでいたおかげで、空間のとらえ方や実務はスムーズにできました。それよりも、お客様と創り上げていくお店が、顧客の方にも愛され、結果として売上に繋がるものを考える作業の方が楽しくもあり大変でしたね。
“仕事”は“お役立ち”だと思っています。人々の心に潤いを与えられるような空間やイベントなど、いわゆる「オアシス」となるものを作って行きたいです。
デザインもコミュニケーションの一つ。コミュニケーションは“いたわり”だと考えているので、単に接するだけじゃなく、どれだけ相手に対して“いたわり”を持てるのかを大切にしています。
これから勉強を始める人は、自分の好きなモノを一つでもいいから見つけて、徹底的に“知りたいという欲”を持つこと。そこから発見したり、経験したことが、予想もしていない発展に繋がったりしますしね。
洋服が好きだったらランチを抜いてでもお金を貯めて、この服が絶対に欲しい!と思う、アノ気持ちですよ。そんな気持ちがデザイナーには必要。やりたいことをやるって「ワクワク」しますよね。それがエネルギーになるのだと思います。もちろん迷う事だってありますが、何でもやり遂げてみることが大事。目の前にあることを放棄しない。小さな事でもやり遂げてみると“達成した快感”が得られますよね。その小さな“達成感”の蓄積が「自信」に繋がって行くものなんだと思います。同じ情熱や目標を持った人たちが集まると、技を競い合うように切磋琢磨し、全員がやりがいを感じられる。そんな時間を経験できることって宝になると思います。