プレックスプログラム レポート

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「パッケージデザインとブランディング」

2016年12月7日(水)

アートディレクター

内田 喜基 氏

Yoshiki Uchida

<PROFILE>

1974年静岡生まれ。 博報堂クリエイティブ・ヴォックスに3年間フリーとして在籍後、2004年cosmos設立。広告クリエイティブや商品パッケージ、 地場産業のブランディングにとどまらず、ライフワーク「Kanamono Art 」では インスタレーション・個展を開催。その活動は多岐にわたっている。受賞歴:D&AD 銀賞 / 銅賞、Pentawards 銀賞 / 銅賞、OneShowDesign 銅賞、 London international awards銅賞、Red dot design award、NYADC賞、日本パッケージデザイン大賞銀賞など。

内田 喜基 氏

第1部:講義「パッケージデザインとブランディング」

講義1

本日はアートディレクターの内田喜基さんにお越し頂き、プレックスプログラムを行っていきます。今回が初の登壇となる内田さんですが、誰もが一度は目にしたことのあるパッケージデザインをてがけられているということで、会場には多くの受講生が集まりました。今回のテーマは「パッケージデザインとブランディング」。パッケージデザインの世界でさまざまなヒット商品を手掛けてきた内田さんだからこそ伝えることができるデザインの極意とはどんなものなのでしょうか。まずはお仕事の内容からお話ししていただきました。

講義2

冒頭でも説明したとおり、大手企業の広告やパッケージのデザインを数多く手掛けている内田さん。ヘアスプレーの「花王ケープ」シリーズのエピソードをはじめ、カルビーの「ポテリッチ」シリーズを手掛けた際の狙いやいきさつを、ここでしか聞けない制作秘話も交えて解説していただきました。「単に売れる、目に付くパッケージデザインを考えるだけではなく、理想の顧客の人物像をしっかりと定め、先まで見据えたマーケティング活動までやることが大切です。」と説く内田さん。ヒット作を世に出し続けている内田さんだからこそ言える、説得力のある言葉です。

講義3

話題は地場産業のブランディングやパッケージ制作のお話に移ります。3年前まで地場産業のお仕事をやったことがなかったという内田さん。しかし雑誌に自分が掲載してもらえる機会があった時に、他の活躍しているクリエイターと違って自分のプロフィールには書くことがないなと感じたそうです。そんな中、いろんなクリエイターと交流する機会があり、彼らの賞レースに参加するその姿勢が大きな刺激を受けた内田さんは意を決して国内外のデザイン賞へ応募します。そしてこの賞への挑戦が地場産業に関わっていくきっかけになったそうです。

講義4

そして内田さんの手掛けた京都の木版工房竹笹堂のポスターがニューヨークで開催される世界三大広告賞の一つ、「ONESHOW」の銅賞を受賞します。この受賞や竹笹堂との出会いが縁となり、日本酒、飴細工、お茶など各地の職人とのつながりが生まれ、ブランディングやパッケージ制作などのお仕事が徐々に増えていきます。「デザインの力でかっこよく見せるということではなく、元々あった商材をちょっと見せ方や視点を変えるだけで売り上げに貢献できるというのが地場産業の醍醐味だと思いますし、売り上げに貢献すると一緒に作っている感じがしてそれがやりがいになるんです。」という内田さんから地場産業への熱い想いがうかがえました。

第2部:ワークショップ「地場産業の日本酒ブランディング」

ワークショップ1

後半はワークショップ。
お題は「地場産業の日本酒ブランディング」です。以前内田さんが手掛けたという千代の亀酒造の300周年記念のブランディングを今度は受講生たちに挑戦してもらいます。内田さんが実際に手掛けた時と同様に、ターゲットは20~40代の男女、価格も中価格帯ということもあり、贅沢品として打ち出します。そして今に合った新しく見える商品にしたいというクライアントからの要望に受講生たちは一体どんなブランディングを行うのか発表が楽しみです!

ワークショップ2

今回もグループになって意見を出し合い一つの案にまとめます。限られた時間の中で、千代の亀酒造の新しいロゴ、新たな商品ブランドの名前やラベルデザイン、そしてパッケージのデザインなどを考えます。前半の講義で色々なパッケージデザインの考え方や魅せ方はもちろん、地場産業のブランディング法など多くを学んだと思います。早くもこのワークショップに生かす事ができたグループは出てくるのでしょうか。あっという間に時間は過ぎ、いよいよ発表に移ります。

ワークショップ3

それでは発表された案の中からいくつかご紹介します。「TAMATEBAKO」。黒い箱に高級感のある金のリボン、そして丸みを帯びたパッケージといった、その名の通り玉手箱のような形をした商品で、とても斬新でキャッチーなアイデアです。続いての「MICHI」と名付けられた商品では300年とこれから先をコンセプトに、企画力のあるブランディングで、内田さんを驚かせます。また別のグループでは、商品名を「水連」と名付け、、お酒を作る際に必要不可欠な水と水連の繋がりなどをデザインやキャッチコピーに取り入れたりと、一つひとつが理にかなった非常に説得力のあるアイデアを作り上げました。

総評

最後に総評です。
「みなさん、短い時間の中ですごく楽しんでやっていて、僕もとても楽しかったです。今回お話ししたブランディングについて、その商品を企画する、ネームを考える、アイデアを商品に落とすなどいろいろあると思いますが、よりその商品が機能するパッケージが一番強いパッケージになると思うので、かたくなにロジックだけではなく、いろいろな視点で俯瞰で見えるような形でデザインができたらより良いものが出来ると思います。ありがとうございました!」内田さん、本日はありがとうございました!

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